「ゴミ屋敷は火事になりやすいって本当?」
「もしもゴミ屋敷で火事を発生させたら、損害賠償しなきゃいけないの?」
ゴミ屋敷は普通の住宅よりも火事の発生率が高く、一度火が出れば被害が拡大しやすい危険な住環境です。
家が燃えると住む場所に困るばかりか、命を失うリスクすらあります。
このままゴミ屋敷を放置していれば、思わぬ失火でいろいろなものを失うリスクも。
この記事では、ゴミ屋敷で火事が発生する原因とリスクが高い理由、実際に発生した火災事例を紹介します。
さらに、後半ではゴミ屋敷が原因の火災であなたが負う損害賠償の責任、予防策についても解説します。
目次
ゴミ屋敷の火事であなたが失う可能性があるもの
冒頭でも説明した通り、ゴミ屋敷は火事になるリスクが普通の家よりも高いです。
火事になれば家が焼けてしまうのはもちろん、以下のようなものを失うリスクがあります。
- 住む家
- 家財道具や思い出の品
- 自分や近隣の人の命
- お金
ゴミ屋敷が火事になればあなたの生活用品や思い出が詰まった品はもちろん、あなた自身や近隣の家の人の命も危険に晒します。
さらに、火元があなたの部屋だと認定されれば、損害賠償責任を問われるリスクも発生します。
ゴミ屋敷を放置すると火事が起こりやすくなり、多大なダメージを受けることを理解しておきましょう。
なお、ゴミ屋敷で発生する火事以外の危険についてはゴミ屋敷を放置するリスクとは?ゴミ屋敷の原因と解決方法も解説!で紹介しています。
ゴミ屋敷で火事が発生する原因
ゴミ屋敷が火事になりやすい原因は5つあります。
原因1:タバコの不始末
ゴミ屋敷が火事になる原因は、タバコの不始末です。
ゴミ屋敷には燃えやすいゴミが大量にあるので、ちょっとした火の不始末でも大きな火事になりやすいです。
事実、総務省が発表した「令和5年(1~12月)における火災の状況(確定値)」で、出火原因として最も多いのは「タバコ」でした。
消し忘れたタバコがゴミに引火したり、寝タバコから布団へ燃え広がるなど、実際に発生例の多い火災原因です。
喫煙の習慣がある方は、ゴミ屋敷の中では吸わないようにしたり、電子タバコに切り替えた方が良いでしょう。
原因2:ストーブからの引火
ゴミ屋敷で発生する火災の原因は、ストーブからの引火です。
ストーブの周りにあるゴミが加熱され、着火点(ものが燃え始める温度)を超えると火が起こり、火事になります。
また、ゴミがあることで躓いてストーブを倒し、燃料が漏れて周囲に引火するようなケースも考えられます。
極力ゴミ屋敷ではストーブを使わないことをおすすめしますが、仕方がない場合は周囲を整頓してから使用しましょう。
原因3:ガスの消し忘れ
ガスの消し忘れが原因で火事になるケースも多いです。
台所にもゴミを大量においており、コンロ周りに燃えやすいものがあれば、当然引火して火事になる可能性があります。
ガスはお湯を沸かしたり、料理を作ったりと毎日使うものなので、ついつい注意力が散漫になって消し忘れが生じがちです。
火事を防ぐにはコンロ周りだけは片付けておき、周囲にゴミや燃料になる油類を置かないなどの工夫をしましょう。
原因4:トラッキング現象
ゴミ屋敷ではトラッキング現象による火災も発生しやすいです。
トラッキング現象とは
ホコリが原因でコンセントから自然発火する現象です。 コンセントに大量に積もったホコリが湿気を帯びると、水分を含んだホコリを通じて電気が漏れ、それが原因で火がつきます。 挿しっぱなしのコンセントで特に発生しやすいといわれています。 |
トラッキング現象の原因は「コンセントに大量に積もったホコリ」「水分(湿気)」の2つです。
つまり、ゴミ屋敷は大量のホコリと換気をしないことによる湿気を帯びた空気が充満していることから、トラッキング現象が発生する条件が揃っています。
そのまま家をゴミ屋敷のままにしていると危険なので、早急に掃除が必要です。
原因5:放火
ゴミ屋敷が放火により火事になるケースもあります。
手入れされておらずゴミが散乱しているような家は、放火犯にとっても「多少イタズラしても良いだろう」と、ある意味放火しやすい場所です。
結果的に放火被害を受け、庭などに放置されたゴミから自宅や隣家に被害が広がる可能性もあります。
なお放火の原因はイタズラだけとは限りません。
近隣住民とゴミ屋敷が原因のトラブルで腹いせに放火される可能性もあります。
例として2017年に発生した「福島県いわき市 平のゴミ屋敷」の火災事例では、木造2階建て住宅が全焼しており、放火が原因の可能性も指摘されています。
元々地元では有名なゴミ屋敷であり、近隣からも「非常に迷惑でいつか火事になると思っていた」といわれていたそうです。
ゴミ屋敷の火事が特に危険な4つの理由
火事自体が危険なことは言うまでもありませんが、ゴミ屋敷の火事はさらに深刻な結果を招く可能性が高いです。
なぜゴミ屋敷の火事が特に危険なのか、その理由を説明します。
①火が出ていることに気づきにくい
火事で命を守るには迅速な避難が必要です。
しかし、室内にゴミが大量にあると出火に気付くのが遅れて、火の勢いが強くなるまで気づかないリスクがあります。
火が小さいうちに気付けば避難や消火も可能ですが、大量のゴミがあると火や煙が見えません。
結果として気づいた時には火が強くなってガスが充満し、逃げ遅れてしまいます。
なお、ゴミ屋敷が原因で火災報知器の点検をしなかった経験がある人は特に注意してください。
火災報知器の電池が切れていたり、故障している可能性があります。
正常に火災報知器が動作しないことで火事に全く気付かず、逃げ遅れてしまうかもしれません。
②ゴミが散乱しており延焼しやすい
ゴミ屋敷には大量のゴミが散乱しているので、少しの火でも燃え広がりやすいです。
特にゴミ屋敷にはビニール袋やダンボール、雑誌や衣類などの可燃性のものがたまっている事例が多く、少しの火でも危険です。
この写真は以前弊社で対応したゴミ屋敷の写真ですが、可燃性のものがほとんどであることがわかるでしょう。
ここにマッチの1本でも捨てようものなら、あっという間に火が燃え広がります。
さらに火事が大きくなれば自分の家が燃えるのはもちろん、隣家にも被害を及ぼします。
後ほど事例も紹介しますが、ゴミ屋敷が原因の火事で付近の家が6棟燃えた事例があるほどです。
③ゴミで脱出が遅れるリスクがある
ゴミ屋敷が火事になった場合に一番怖いのが、ゴミで脱出できないことです。
床一面にゴミがあるので足を取られて転んだり、そもそも身動きができないほど大量のゴミにいく手を阻まれ、脱出できない場合があります。
極端な事例ですが、このように天井までゴミが積み重なっているようなケースだと、走って移動することはできません。
移動すら困難なゴミ屋敷で火事が発生した場合は、死亡のリスクも極めて高くなります。
④積み重なったゴミで救助が困難になる
ゴミ屋敷が火事になった場合は、ゴミのせいで救助ができない可能性があります。
通常は消防隊が逃げ遅れた人を救助しますが、ゴミ屋敷は窓やドアがゴミで塞がれており、外からの救助が難しいです。
また、一軒家の場合はゴミが邪魔で消防隊員が家の近くまで辿り着けなかったり、防水槽が使えず消火活動自体が難しくなる可能性もあります。
実際に、過去にはゴミ屋敷で発生した火事で消防隊員が中に入れず、ゴミをかき出す作業をしてから救助をした事例があります。
幸い住民は助かりましたが、火の勢いによっては住民だけでなく消防隊員にも命の危険が及びかねません。
以上のように、ゴミ屋敷で発生する火事は普通の家よりも規模が大きくなるリスクが高く、また避難や救助自体が難しくなることが分かったのではないでしょうか。
死亡事例も…ゴミ屋敷で発生した実際の火事
ここからは、ゴミ屋敷で発生した火事の事例を紹介します。
実際の事例を見れば、ゴミ屋敷火災がいつ・誰にでも起こり得る現実だと実感できるはずです。
事例①福島県郡山市で発生した死亡事例
福島県郡山市でのゴミ屋敷で発生した火事では、住民男性が死亡するという痛ましい結末を迎えています。
(出典:福島・郡山の「ごみ屋敷」全焼 住民男性死亡か | 東スポWEB)
この現場はテレビでも放映されたことがある有名なゴミ屋敷で、一度は行政代執行でゴミを全撤去していたそうです。
しかし、住民男性が撤去後もまたゴミを持ち込むようになり元の状態に逆戻り、撤去から7ヶ月後に火事になって建物が全焼しています。
建物の中から住民男性と見られる遺体が発見されました。
事例②神奈川県平塚市で6棟に延焼した事例
神奈川県平塚市で発生したゴミ屋敷での火事では、火元のゴミ屋敷はもちろん周囲の合計6棟のマンションにも引火し、非常に規模の大きい火災となってしまいました。
火事の原因はコンロの火で、男性が火をつけたところ周囲のゴミに引火し、あっという間に外からも火が出ているのがわかるほどの火事になったそうです。
近隣の方が「火が出ている」と通報してすぐ消防隊員が駆けつけましたが、火の勢いが強く、最終的に近隣の家にも被害が出ています。
幸い死者は出ていませんが、コンロの近くにゴミがあることがいかに危険かがわかる事件です。
事例③東京都東村山市で住人が自らゴミに火をつけた事例
東京都東村山市のゴミ屋敷では、住人が自らゴミに火をつけたことが原因で火事が発生しています。
実はこの男性はゴミ屋敷が原因で退去勧告を受け、火事になった日は退去の前日だったそうです。
男性はゴミの処理に困り果て「燃やしてしまおう」と思い、火を放ったとのことです。
この火事では延焼による近隣の被害はなかったものの、住宅の1階部分がほぼ全焼し、甚大な被害を引き起こしました。
以上のように、ゴミ屋敷で発生する火事はあなたや周りの人の命を脅かすものです。
さらに次の項目では、火事によって責任を問われた場合の損害賠償のリスクについて説明します。
ゴミ屋敷で火事を発生させたら損害賠償のリスクがある
ゴミ屋敷の火事ではあなたが損害賠償の責任を負う可能性があります。
どのような場合に損害賠償が発生するか説明します。
過失や故意がなければ損害賠償責任は発生しない
原則として過失で火事を起こした場合にも、その過失が「重大なもの」と認定されなければ、刑事罰や損害賠償は発生しないことが失火責任法で定められています。
失火責任法は、火災が起きた人を過度に責めないために定められた法律で、明治時代に制定されました。
民法第七百九条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス但シ失火者ニ重大ナル過失アリタルトキハ此ノ限ニ在ラス
(現文訳:民法第709条の規定は失火の場合にはこれを適用しない。ただし、失火者に重大な過失があるときは、この限りではない)
噛み砕いて説明すると以下のようになります。
「わざと」や「うっかり」で他人に損害を与えた場合→損害賠償が発生する
ただし 失火責任法では重大な過失があった場合を除いて、失火で損害賠償責任を追及しない。 |
たとえば、コンセントに積もったホコリが原因で火事が発生したようなケースでは、損害賠償が発生することはほとんどないのが実情です。
損害賠償が発生する2つのパターン
失火で損害賠償を負うケースとはどのような場合なのか、事例を交えて説明します。
◆重過失失火罪と認められるケース
重過失失火罪とは「重大な過失で火事を起こした場合に適用される罪」です。
ここでいう重大な過失とは「少し気をつければ火事を回避できたのに、それをしなかった」という意味です。
例えば、過去には以下の事例で重過失が認められ、刑事罰と損害賠償が発生しました。
- ガスコンロの脇にインスタントラーメンのゴミを放置した状態で火をつけっぱなしにし、火災を発生させた(引火の危険があるのに、ゴミを片付けなかったために重過失が認定された)
- ガソリンが入った瓶を石油ストーブの近くに置き、転倒させて火災を発生させた(引火の危険性があるのにも関わらず、危険物をストーブの近くに放置したことから重過失が認定された)
上記の判例に当てはめると、「キッチンまでゴミで埋め尽くされたゴミ屋敷で迂闊に火を使った」ような場合では重過失が認められる可能性があります。
ゴミ屋敷は燃えやすいものが多いとわかっていたのに、火を使っているからです。
あなたが住んでいるゴミ屋敷が火元である場合、あなたが損害賠償責任を負う可能性がないとはいえません。
◆賃貸物件の場合
賃貸物件をゴミ屋敷にして火事を発生させた場合は、家主に対して賠償責任が発生します。
賃貸物件は「借り物」なので、入居中は適切に管理し、退去時には原状回復して返す義務があります。
しかし火事で部屋が消失した場合は部屋自体が失われてしまうので、その分の損害を保証しなければなりません。
昭和30年の最高裁判決でも、賃貸物件で火災を起こした借主に対する賠償請求が認められています。
「失火責任法は債務不履行による損害賠償には及ばない。借家人は重大な過失がなくても焼失部分の損害を賠償すべきである 最高裁昭和30年3月25日判決」
つまり、重大な過失がなくても、賃貸契約の義務を果たせなかったという理由で、損害賠償を求められる可能性があるということです。
なお、入居時に火災保険に加入していれば、こうした損害は保険でカバーできる場合があります。
「自分は大丈夫」と思っている方も、いざという時の備えとして、火災保険の加入状況は今一度確認しておきましょう。
物件の原状回復義務については、アパートの退去でかかる原状回復費用の相場って?汚いとどうして高くなるの?で解説しています。
ゴミ屋敷の火事から身を守るために今すべきこと
ゴミ屋敷で火事が発生すれば命の危険があり、万が一助かってもあなたは損害賠償の責任を負うかもしれません。
①発火のリスクがある場所の周囲だけでも整理する
今すぐできる対策として、発火リスクがある場所の周りだけでも整頓することです。
火元の近くに燃えやすいものがなければ、仮に火がついてもボヤ程度で消火できる可能性があります。
具体的には以下のような場所を今すぐ片付けてください。
- ガスコンロの周り
- ストーブの周辺
- 挿しっぱなしのコンセント付近(ウォシュレットや冷蔵庫等)
特に燃えやすい紙類やビニール類、布類はできるだけ捨ててしまいましょう。
また、キッチンには油など燃えやすいものが多いので、油類は棚に入れておくなど火の近くに何も置かないのが理想です。
また、挿しっぱなしのコンセント周辺はトラッキング現象が発生しやすい場所です。
コンセントにたまったホコリを乾いた布で除去し、周囲に燃えやすいものがないか確認しましょう。
特に水気が多いウォシュレット周辺などは危険なので、トイレにゴミをためている人も今すぐ掃除をしてください。
②定期的に換気をおこなう
ゴミ屋敷の環境を少しでも改善するために、定期的に換気をして、室内のホコリや湿気を外に出しましょう。
トラッキング現象はコンセントに積もったホコリと湿気が原因で発生しやすいからです。
理想は1日に1回程度、窓を15分程度開けて空気を入れ替えましょう。
換気は火事のリスクを低減させるほか、衛生環境を向上させて呼吸器疾患になるリスクなども改善できます。
なお、室内に悪臭が立ち込めていて窓を開けられない場合は、先に生ゴミなどの悪臭の原因を片付けてください。
その状態で窓を開けると隣家から苦情が来たり、ゴミ屋敷であることがバレて家を追い出されるリスクがあるからです。
もしも自分でゴミの片付けが難しい場合は、ゴミ屋敷の片付け業者に片付けと消臭を依頼しましょう。
ゴミ屋敷の悪臭についてはゴミ屋敷から異臭がする…自力での応急処置とプロに依頼するメリットをご覧ください。
③なるべく火器を使わない
火事を防ぐには、なるべくゴミ屋敷で火を使わないことです。
燃えやすいものが大量にある中で火を使えば、何かしらに引火する可能性は高くなります。
タバコはもちろん、ストーブをを使うのもやめた方が良いでしょう。
リスクを減らすためにタバコは電子タバコにし、暖房器具はエアコンにした方が安全です。
ただし、この方法は生活において不便が生じるのも確かです。
日常的に火を使う機会が多いなら、安全性を考えて早めにゴミ屋敷を片付けましょう。
④今すぐゴミ屋敷を片付ける
自宅がゴミ屋敷でなくなれば、火災のリスクを減らすことができます。
今のままではいつゴミに火が引火するかわかりませんし、万が一火事が起きた場合の被害も大きくなってしまいます。
一番の対策は、あなたが今すぐゴミ屋敷を片付けることです。
ただし、自分でゴミ屋敷を危険のない状態まで片付けるのは労力がかかります。
ゴミ屋敷の片付け専門業者へ依頼して、ゴミを片付けてもらいましょう。
プロの業者であれば部屋の広さによりますが最短数時間でゴミを撤去し、室内のホコリのクリーニングなども済ませられます。
当然依頼費用はかかりますが、万が一火事が起きて命を失ったり、損害賠償を負った場合の負担に比べればそう高くはないはずです。
ゴミ屋敷と火事の関連性を知り少しでも危機感を覚えたなら、すぐにでもゴミ屋敷の片付け業者への依頼を検討しましょう。
なるべく一人でゴミ屋敷を掃除したい方向けにどんなゴミ屋敷でも自力で片付けられるの?できない場合の費用の目安も紹介も参考になります。
お片付け24時で対応した火事になりそうなゴミ屋敷の清掃
50代男性が一人で暮らす団地のゴミ屋敷片付け・清掃【東京都大田区】
東京都大田区のお客様から、一人暮らしの団地がゴミ屋敷になっているという相談をいただきました。
体力の低下や元々片付けが苦手な性質もあり、どうしようもない状態になってしまったそうです。
弊社スタッフが現場で伺って内部を確認したところ、ゴミが床一面に…。
冷蔵庫のコンセント付近にもゴミが大量にある状態で、このままでは火災のリスクがあると判断し、早急な片付けをご提案しました。
今回はお部屋も広めだったので作業人員を6名確保し、朝から作業を開始。
ベテランスタッフが手慣れた様子でゴミを片付ける姿にお客様も目を丸くしていらっしゃいました。
作業自体は2時間半と比較的短く済み、かかった費用は8万円。
お客様からは「こんなにスピーディだとは驚きました!費用も安くて助かります」とお褒めの言葉をいただきました。
万が一ゴミ屋敷で火事を起こしてしまったら
最後に、万が一ゴミ屋敷で火事を起こしてしまった場合の対策を紹介します。
ゴミ屋敷に住んでいる人にとって、火事は決して他人ごとではありません。
リスクに対して対策を頭に入れておけば、いざという時に命を守る行動が取れるはずです。
速やかに避難する
ゴミ屋敷で火事が発生したら、速やかに避難してください。
慌てると足元のゴミに足を取られる場合もあるので、落ち着いてゴミをかき分けてドアや窓から外へ出ましょう。
なお、火事の際に慌てて現金や大事なものを持ち出そうとする人がいますが、これが避難を遅らせて命の危険を引き起こすこともあります。
命を最優先にして避難し、その後消防署へ連絡をしてください。
また、火事に周囲の人が気づいていないこともあるので、避難の最中に「火事だ」と大きな声で叫んだり、非常ベルを鳴らして近隣の人の避難も促すようにしてください。
鎮火後の聞き取り等への協力
消防隊が消火活動したあとには、火災原因調査が始まります。
これは消防法によって義務付けられている調査で、出火原因や延焼経路、被害の状況を調べてまとめるものです。
火事の当事者であるあなたにも聞き取り調査が行われます。
この際は素直に協力して正直に状況を述べるのが大切です。
損害賠償を逃れるために「出火原因がわからない」などと嘘をついても意味はありません。
火災原因調査の際に建物の管理状況や火災報知器の作動状況なども調べられるので、ゴミ屋敷であることは見破られてしまいます。
もしも嘘が露見すれば、保険金の請求や民事訴訟で不誠実な対応をしたとみなされて、あなたの状況が不利になる可能性もあります。
周囲への謝罪
火事が収まったら、まず近隣の方へ謝罪をしましょう。
被害が小さくても隣家の外壁が煤で汚れたり、火事が発生したこと自体で怖い思いをさせているはずです。
また、延焼で自宅が燃えるなどの被害をもたらしてしまった場合には、当然謝罪は必要です。
さらに賃貸物件に住んでいる場合は、オーナーや管理会社にも連絡して謝罪し「すぐゴミを片付けて、2度と火事を起こしません」と誠意をもって伝えましょう。
また、保険金の請求手続きなどで協力依頼を受けることがあるので、その際も真摯に対応してください。
再発防止のための片付け
2度と自宅で火事が起こらないように、徹底して片付けをおこないましょう。
また自宅をゴミ屋敷にしてしまえば、次こそあなたや誰かの命を奪うような大きな火災に発展するかもしれません。
なお、火災現場の片付けは燃えカスの整理などもあるため、一般の方だけで処理するのは難しいです。
プロの片付け業者を呼んで、燃えカスや煤で汚れたものやゴミを回収してもらいましょう。
また、室内も煤で汚れておりニオイもついているはずです。
原状回復のためのクリーニングや消臭作業もセットで依頼すると良いでしょう。
ゴミ屋敷の火事についてよくある質問
最後に、ゴミ屋敷の火事についてよくある質問をまとめました。
Q1:近隣のゴミ屋敷が原因の火災で損害を受けた場合に、損害を賠償してもらえますか?
あなたが受けた損害と火災の因果関係が認められた場合は、損害賠償してもらえる可能性があります。
しかし、現実には裁判で「重大な過失があった」とは認定されず、ゴミ屋敷住民が賠償責任を負わないケースが多いです。
仮に賠償責任が認められたとしても、ゴミ屋敷住民は経済的に困窮しているケースが多いので、払ってもらえない可能性もあります。
火災保険に入っていればそこから保険金が下りるので、保険金で損害を補うのが現実的です。
Q2:火事になる可能性があるゴミ屋敷のレベルはどれくらいですか?
床一面にゴミが散らばっているような状態、部屋と部屋の移動が難しいようなケースだと、ちょっとした火が大きな火事を引き起こすリスクが高くなります。
また軽度であってもコンロ周りにゴミを置いていたり、コンセントにホコリが積もっているような状態では火災が発生しやすいです。
ゴミ屋敷のレベルではなく、火事が発生しやすい場所の近くにゴミがあるかどうかをチェックし、対策しましょう。
Q3:ゴミ屋敷が火事になったあとの片付けも業者へ依頼できますか?
ゴミや燃えカスの片付けはもちろん、ハウスクリーニングや消臭作業、原状回復まで依頼できる業者もあります。
ただし、全焼レベルの場合は解体業者に依頼して片付けをする場合が多いです。
お片付け24時では火事になったゴミ屋敷の片付けや原状回復はもちろん、解体まで承ります。
ゴミ屋敷に住んでいる方からの依頼はもちろん、不動産オーナー様からの依頼も大歓迎です。
不動産オーナー様からの依頼では物件のリフォームや解体、売却のサポートも可能なのでぜひご相談ください。
火事のリスクがあるゴミ屋敷を片付けたいならお片付け24時へご相談ください!
ゴミ屋敷の火災は、命・財産・信用すべてを失う深刻なリスクがあります。
法的な責任を負う可能性もあるので、決して放置してはいけません。
今できる対策として、まずは火元周辺の片付けをすること、そして専門業者への依頼です。
ゴミ屋敷を早急に片付けたいなら、ぜひお片付け24時へご相談ください。
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