「認知症の親の家がゴミ屋敷みたいになっていてどうにかしたい」
「認知症に悪い影響がない環境で快適に過ごしてほしい」
高齢者が認知症を発症すると、家がゴミ屋敷のような状態になることがあります。
認知症とゴミ屋敷には深い関係性があるとされているため、ゴミ屋敷になりそうな兆候がある場合は注意が必要です。
また、ゴミ屋敷の劣悪な環境は認知症に悪影響を及ぼすため、すでにゴミ屋敷化している場合は早急に対応しなくてはいけません。
この記事では、認知症とゴミ屋敷の関係性に触れながら、対処法について解説しています。
再度ゴミ屋敷化してしまうのを避ける方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
認知症によって家がゴミ屋敷化する理由

認知症とは、脳の病気や障害などによって認知機能が低下し、日々の生活に影響が出ている状態のことを指しますが、その認知症とゴミ屋敷には深い関係性があるとされています。
その主な理由としては、以下の4点があげられます。
脳の認知機能の衰え
認知症によって起こる主な症状の一つが、脳の認知機能の衰えです。
認知機能とは、五感から得た情報を処理して理解したり、記憶したりする際の脳の働きを指しますが、私たちの生活はこの脳の認知機能によって成り立っており、日々のちょっとした行動にも脳の働きが大きく影響しています。
認知症によって脳の認知機能が低下すると理解したり判断したりするのが難しくなるため、これまで当たり前のようにやってきたゴミの分別やゴミ出しがスムーズに行えなくなります。
また、ゴミの収集日が覚えられなくなったり、ゴミを出すこと自体を忘れることも。
認知機能の衰えが進み、ゴミを分別してまとめたり出したりできない状態が常態化すると、家にゴミが溜まっていき、ゴミ屋敷化していきます。
身体機能の低下
認知症によって認知機能が低下し始めると、身体機能が低下することもあります。
これは、認知機能と身体機能が相互に影響し合うためです。
認知症を発症すると脳の萎縮によって運動指令が鈍ったり、筋力の低下や関節の可動域が狭くなるなどの症状が出始めます。
これらに加え、認知機能の低下が進んでできないことが増えていくため、日々の生活への意欲もどんどん低下していきます。
それにより、脳を使ったり体を動かす機会がどんどん少なくなっていくことで、より身体機能も低下していくようになるわけです。
身体能力が低下すると、ゴミを出すのはもちろん、掃除や片づけすらも面倒に感じたりスムーズに行えなくなるため、次第にゴミ屋敷化していきます。
精神疾患の併発
認知症を発症するとうつ病などの精神疾患を併発することがありますが、これも家のゴミ屋敷化に影響する要素の一つです。
紹介してきたとおり、認知症になると普段の生活で当たり前にできていたことができなくなってしまうため、無気力になり、気分が落ち込んだ状態が続いてしまいます。
この状況が続くことによって併発するのが、心の病であるうつ病です。
うつ病は、気分の落ち込みや被害妄想、睡眠障害などの症状がひどくなり、日常生活にも支障をきたすような状態のことを指します。
認知症とうつ病を併発すると、家の片付けや掃除、ゴミ出しなどの作業がより困難になるため、ゴミを溜め込むようになり、だんだんと家がゴミ屋敷化していきます。
妄想によってゴミを処分できなくなる
認知症になると妄想の症状が出るようになることがあります。
代表的なのが「物盗られ妄想」です。
これは、物の置き場所や自分の行動を覚えられなくなってしまうことによる被害妄想です。
例えば、財布の置き場所を思い出せず見つけられないことで「家族に盗られた」と勘違いしたり、自分でかばんにしまったのにも関わらず、その行動が思い出せなくなることでヘルパーさんを疑ったりするようになることがあります。
この被害妄想が物への異常な執着や身のまわりの人への強い不信感につながることも多く、ゴミなどの不用品を溜め込むようになったり、家の片付けやゴミの処分のサポートを申し出ても断られるようになったりすることがあります。
認知症によってゴミ屋敷化した状態を放置するリスク

認知症になるとさまざまな理由によって家がゴミ屋敷化しやすくなりますが、ゴミ屋敷化した家を放置するのは避けなくてはいけません。
家がゴミ屋敷化した状態を放置することで高まるリスクをまとめました。
近隣住民とのトラブルによる孤立化
家がゴミ屋敷になると、以下のようなケースによって近隣住民とトラブルになることがあります。
- ゴミや害虫・害獣の糞尿による悪臭
- 害虫や害獣の発生
- 溜め込んだゴミによる景観の悪化
- 放火など犯罪のリスク
家がゴミ屋敷化したりそのことが原因でトラブルになると、近隣の方に避けられるようになり、次第に孤立していきます。
また、家がゴミ屋敷化すると、家族や友人・知人を招くことができません。
ゴミ屋敷になるとあちらからも訪問しづらくもなりますが、これにより、家族や友人・知人などとも疎遠になり、より一層孤立化していきます。
孤立化による精神状態の悪化
認知症によって家がゴミ屋敷になると孤立化する可能性が高くなりますが、その孤立化によって引き起こされるのが精神状態の悪化です。
地域住民と交流できないことから疎外感を強く感じるようになったり、家族や友人・知人が会いに来てくれないことによる孤独感をより強く感じるようになることで、「自分は孤独なんだ」「自分は一人なんだ」という思いが強くなるわけです。
これにより物への執着が悪化するとゴミ屋敷を片付けるのがさらに難しくなりますし、うつの症状を発症している場合はその症状が重くなる可能性もあります。
病気や怪我
劣悪な環境で過ごすことによる病気や足の踏み場のない環境での生活による転倒などの怪我も、高齢者がゴミ屋敷で過ごす上での大きなリスクの一つです。
家がゴミ屋敷になるとまともに掃除もできなくなるため、溜まったホコリやカビでアレルギーや呼吸器疾患などの症状が出ることがあります。
また、ゴミのにおいにつられて集まってきた害虫や害獣が運んできた病原菌が原因で病気になることも。
怪我にも注意が必要で、床に散乱したゴミで足を滑らせて転倒する可能性がありますし、積み重なったゴミや不用品による雪崩によって怪我をすることもあります。
高齢者の場合、若い頃に比べて骨がもろくなっているため、ちょっとした転倒が大怪我につながる可能性もあるので注意が必要です。
実際、政府広報オンラインでも、「高齢者の場合、一度の転倒が寝たきりの原因になることもある」とアナウンスされています。
怪我はもちろん、寝たきりになってしまうのを防ぐためにも早急に対処する必要があります。
参考:たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?
孤独死
離別や死別によってパートナーがおらず、高齢の親御さんが一人で生活している場合は孤独死にも注意しなくてはいけません。
ゴミ屋敷の住人は地域とのつながりが希薄になりやすく孤立化しがちですが、孤立化した場合、何かあったときに近隣住民を頼ることができません。
また、関係が希薄で交流もないため、怪我や体調不良で動けなくなっても気付いてもらえない可能性もあります。
毎日顔を合わせていたり挨拶を交わしていればすぐに異変に気付いてもらえますが、普段から地域住民との交流がない上に認知症になると外に出る機会も激減してしまうため、より孤立化しやすく、孤独死の可能性も高まってしまいます。
認知症の症状が進む可能性も
認知症になった場合は早急に治療を始めなくてはいけません。
治療せずにそのまま放置していると、記憶障害や見当識障害など認知症の中核症状が急速に悪化し、妄想や徘徊、暴言などの行動が表れやすくなります。
また、ゴミ屋敷の劣悪な環境も認知症に悪影響を及ぼす可能性が高いため、放置せずに対処するべきです。
認知症は、不安や抑うつ、身体的苦痛などの二次的要因によって悪化するとされているため、ゴミ屋敷という身体的にも精神的にも劣悪な環境で長期間過ごすことで進行する可能性があります。
どちらか一方だけではなく、ゴミ屋敷を片付けて劣悪な環境を改善しつつ、認知症の治療に取り組むことが大切です。
認知症で家がゴミ屋敷化したときの対処法

認知症の親の住む家がゴミ屋敷になってしまった場合の具体的な対処方法には、「片付け業者に依頼する方法」と「自分たちで片付ける方法」があります。
まずは病院を受診する
まだ病院を受診していない場合は、病院に行くことを優先しましょう。
認知症は治療せずに放置していると症状が悪化する可能性があるため、まずは病院でしっかりと診断してもらい、治療を始めることが大切です。
認知症が疑われる場合は、まずかかりつけ医に相談してみましょう。
かかりつけ医は親御さんのことをもっともよく理解している医師なので、より的確に診断してくれます。
かかりつけの病院がない場合は、以下の診療科を受診し、相談してみましょう。
- 精神科
- 心療内科
- 脳神経内科・外科
- 老年科
- もの忘れ外来
片付け業者に依頼する
ゴミ屋敷を片付ける方法としておすすめなのが、プロに任せる方法です。
ゴミ屋敷の片付けは非常に大変で、慣れていない方が対応する場合、ゴミや不用品をまとめて処分するだけで1ヶ月以上かかることもあります。
高齢で認知症を発症しているということを考えると、1日でも早く家をきれいにしてあげるべきなので、時間をかけ過ぎるのはあまりおすすめできません。
片付け業者はゴミ屋敷の片付けのプロで、数人がかりで対応してくれるので、ほとんどの場合その日のうちにきれいにしてくれます。
また、オプションのサービスにはなりますが、片付けた後の家の清掃や害虫駆除、消臭なども依頼可能です。
片付けに時間がかかると、親御さんの気分が変わって片付けを渋るようになる可能性もあるので、業者に任せて時間をかけずに片付けましょう。
即日でゴミ屋敷の片付けを行ってくれる業者については、以下の記事で詳しく紹介しています。
▶ゴミ屋敷の即日片付けが可能な業者5選!費用相場や日数目安も紹介
片付け業者に依頼する場合の費用相場
片付け業者にゴミ屋敷の片付けを依頼する場合の費用相場は以下のとおりです。
| 間取り | 費用相場 |
| 1K | 33,000円〜 |
| 1DK | 53,000円~ |
| 1LDK | 68,000円~ |
| 2DK | 100,000円~ |
| 2LDK | 120,000円~ |
| 3DK | 150,000円~ |
| 3LDK | 170,000円~ |
| 4DK | 200,000円~ |
| 4LDK | 220,000円~ |
こちらは片付けだけの費用であり、ハウスクリーニングや害虫駆除、消臭まで依頼する場合は別途費用がかかります。
また、片付けの対象となる家の広さやゴミの量など条件によって費用が異なるので、実際の費用を把握したいときは見積もりを依頼しましょう。
このようにゴミ屋敷の片付けにはまとまった費用がかかりますが、分割での支払いに対応している業者もあり、無理のない範囲で支払いを行えるようになっています。
自分たちで片付ける
認知症の親の家がゴミ屋敷になってしまった場合は自分たちで片付けるという選択肢もありますが、あまりおすすめできる対処法ではありません。
対象となる家の広さや状態、ゴミの量などにもよりますが、ゴミ屋敷の片付けは非常に大変で、あまりの大変さに挫折したり対応が長期化する可能性が高いからです。
兄弟や親族で協力して片付ける場合であっても、あまりの大変さに身内間での揉めごとに発展する可能性があります。
また、親御さんが認知症を発症している場合、説得に時間がかかるなど、より大変になることも珍しくありません。
お住まいの自治体がゴミ屋敷に関する条例を制定しているのであればサポートしてもらえる可能性がありますが、そうでない場合はすべて自分たちで対処しなければならないので、業者への依頼を前向きに検討することをおすすめします。
ゴミ屋敷を自分たちで片付ける方法については以下の記事で詳しく解説しています。
▶ゴミ屋敷を自力で片付ける完全ガイド|準備からトラブル対策まで解説
ゴミ屋敷を自分たちで片付けるときの注意点
認知症になっている親が住んでいるゴミ屋敷を自分たちで片付ける場合は、以下の点に注意が必要です。
- 許可を得てから片付けを始める
- 本人の許可なく物を捨てない
- 親の気持ちに配慮しながら片付けを進める
家や家にあるものの所有権は親にあり、家を片付けるかどうかや家にあるものを処分するかどうか決める権限は親にあります。
それらを無視して片付けを強制的に進めてしまうと、いくら親子とは言え揉める可能性があるので注意しましょう。
一度不信感をもたれてしまうと説得するのが難しくなるので、しっかり説得し、納得してもらった上で片付け始めるようにしてください。
後になって揉めないためにも、不用品を処分する際は親に処分しても問題ないか確認してから捨てるようにしましょう。
また、いくら早急に対応する必要があるとは言え、親の気持ちをないがしろにしてはいけません。
ゴミ屋敷を片付ける際は、親御さんの話や意見をよく聞き、気持ちに配慮しながら対応を進めるようにしてください。
親が住む家がゴミ屋敷になったときの対処法については以下の記事も参考になります。
▶親が住む実家がゴミ屋敷になって困っている方必見!説得方法や片付け方を解説
認知症になった親の家がまたゴミ屋敷化するのを避けるためのポイント

認知症になった親の家を片付ける場合、片付けた家をまたゴミ屋敷にさせないようにすることも大切です。
認知症はゴミ屋敷との関係性が深く、何も対応せずにいるとまたゴミ屋敷になってしまう可能性があります。
これから紹介する4つのポイントを意識しながら、再度ゴミ屋敷化してしまうのを避けるようにしましょう。
積極的に連絡をとる・交流する
親が認知症を発症してしまった場合は家族のサポートが必要不可欠です。
家がゴミ屋敷になってしまうような状態だったのであれば、なおさらサポートが必要になります。
認知症によるトラブルを避けたり、片付けた家のゴミ屋敷化を防ぐためにも、できるだけ積極的に連絡をとり、交流するようにしましょう。
適度に交流することで孤独感を解消できるようになりますし、認知症を含め親の状態をこまめに確認できるようになるので、サポートする側の不安の解消にもつながります。
また、ちょっとした変化にも気づきやすくなるので、家がまたゴミ屋敷になるのを防ぐための対策としても非常に効果的です。
可能な場合は定期的に家を訪問し、生活が荒れていないかを直にチェックしましょう。
地域の人との関わりを作る・増やす
認知症を発症してしまったとしても、他者と交流できる場合は積極的に交流するべきです。
他者とのコミュニケーションは認知症の進行を遅らせるのに効果的とされており、推奨されています。
自治体によって差はありますが、どの地域でも町内会や自治体の集まりやイベントなどが定期的に実施されているはずなので参加してみましょう。
高齢者が中心となっている集まりは、年齢が近いということもあって気兼ねなく参加できるのでおすすめです。
参加を渋る場合は、慣れるまで一緒に参加してあげてもいいでしょう。
地域の人との関わりができると、親御さんのことを知っている人や気にかけてくれる人が増えるので、何かトラブルがあったときでも安心できるようになりますし、孤独死も避けやすくなります。
行政のサービスを利用する
遠方に住んでいてサポートするのが難しい場合は、行政のサービスを活用するのがおすすめです。
自治体の中には、高齢者向けにさまざまなサービスを提供しているところがあり、それらの中には家のゴミ屋敷化を防ぐのに効果的なものもあります。
代表的なものとしてあげられるのが、「ゴミ出し支援サービス」です。
これは高齢者など自分でゴミを出すのが難しい方を対象としたものです。
サービスの内容や対象者などの条件はそれぞれの自治体によって異なりますが、認知症の方が含まれているケースも少なくありません。
ゴミ出しサービスを活用することで家の中にゴミを溜めることがなくなり、ゴミ屋敷化を未然に防げるようになります。
どういったサービスを利用できるかは自治体のホームページで確認できますし、地域包括支援センターなどの施設で相談できるので、ぜひ確認してみてください。
認知症の場合は治療を継続する
ゴミ屋敷のようになっている家に住んでいる親が認知症かどうかわからない場合はすぐに専門の医療機関を受診する必要がありますが、その結果認知症だと診断された場合は治療を継続して行うようにしましょう。
認知症は完治するものではなく、根本的な治療方法も確率されていませんが、だからと言って放置するのはNGです。
適切な方法での治療を継続することで症状を緩和させたり進行を遅らせたりすることはできるので、周りがサポートしてあげながら治療を継続させるようにしましょう。
サポートするのが難しい場合は、施設への入居も前向きに検討してみてください。
施設に預けることは決して悪いことではないので引け目を感じる必要はありません。
一人で生活させるよりも安心できますし、他者と交流する機会が増えることで認知症の症状や精神状態にプラスに作用する可能性が高いので、親御さんや他の家族と話し合ってみてください。
認知症によってゴミ屋敷化した家の片付けはお片付け24時に相談を

認知症とゴミ屋敷は深い関係があり、ゴミ屋敷の状態を放置しているとさまざまなリスクが高まるので、放置せず早急に対処しなくてはいけません。
ゴミ屋敷での生活は認知症にも悪い影響をあたえてしまうので、認知症の治療を行いつつ、家を片付けてゴミ屋敷の状態を解消するようにしましょう。
ただ、ゴミ屋敷の片付けは非常に大変で、労力も時間もかかるので、業者への依頼も検討してみてください。
お片付け24時は、ゴミ屋敷の片付け・清掃のエキスパートです。
足の踏み場もないような状態のゴミ屋敷も、短期間できれいに片付けます。
月々の支払額を抑えられる分割での支払いにも対応しているので、ゴミ屋敷化してしまった親御さんの家をどうにかしたいとお考えの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。


















