「ゴミを放置していたら虫が湧いてしまった」
「ゴミ屋敷に虫が出るが、放置していても大丈夫なのかな?」
ゴミ屋敷は虫にとって非常に生息しやすい環境です。
発生した虫を放置すると生活上の問題が頻繁に起こります。
今回は、ゴミ屋敷に出やすい虫の種類と、虫がいることでどんなデメリットがあるのかをご説明します。
目次
ゴミ屋敷は虫が発生しやすい条件が揃っている
ゴミ屋敷で虫が発生しやすいのは、虫に取って都合のいい条件が揃っているからです。
まずはその条件を見て行きましょう。
湿度や温度が高い
ゴミ屋敷は部屋を閉め切っていることが多いです。
湿度が高く、温度も外部と比べて比較的高い環境は虫にとって非常に生息しやすいと言えます。
ゴミが大量にあると風通しが悪くなるので水分が蒸発しにくく、湿度が上昇する原因となります。
また、換気が不十分な状態でゴミを放置すると、腐敗や発酵によって熱が生じることがあります。
部屋の温度がそれほど高くなくても、ゴミの山は温度が高くなりがちなのです。
条件が揃ってしまうと虫が発生しやすくなるだけでなく、一気に増殖してしまう可能性が高くなります。
エサになるものが多い
ゴミ屋敷内で虫が発生しやすいもうひとつの原因は、エサとなるものが多く存在することです。
ゴミ屋敷内には食べ物の残りや堆積した有機物が多く存在するため、これが虫にとって魅力的なエサとなります。
虫が増えると、その虫を捕食する別の虫が増加することも。。
例えば、ハエが発生するとハエをエサとするクモなどが増えていく原因となり、ますます虫が増えることになってしまうのです。
虫が隠れる場所が多い
ゴミ屋敷は物が山積みになっていても、必ず隙間があります。
これが虫にとって絶好の隠れ家となるのです。
ゴミの中だけでなく、壁の隙間や家具の下なども虫には快適な住処となります。
人間の目に触れにくく、捕食される可能性が少ない場所が多くあることで、容易に繁殖することが可能なのです。
ゴミ屋敷にいる害虫の種類と特徴
ゴミ屋敷に限らず、住宅や店舗に発生する虫は大きく分けて以下の3種類です。
虫の種類 |
特 徴 |
①不快害虫 | 人に対して直接的な害はないものの、見た目や衛生面で不快に感じる害虫 |
②衛生害虫 | 病原菌を運んだり、アレルギーを引き起こしたりする害虫 |
③経済害虫 | 保存食や建物などを傷めたり、家電などに入り込んで故障の原因になったりする害虫 |
以下で詳しく説明します。
①不快害虫
ここではゴミ屋敷に出やすい不快害虫の種類と特徴について説明します。
◆ゴキブリ
害虫として最も有名なのがこのゴキブリでしょう。
日本には約40種類ほどが生息し、屋内に生息するのは10種類程度。
雑食性で人が口にする物はほとんど食べますが、ペットフードやビール、人間の垢などもエサとすることが分かっています。
高温多湿な場所を好み、夜行性ですが陰になっている場所であれば昼間でも行動します。
通常、コロニー(巣)を作って生息しています。
よく見かけるのは黒褐色で体長3~4cmのクロゴキブリと、黄褐色で体長1~1.5cmのチャバネゴキブリです。
どちらも繁殖力が高く、1匹見かけたらかなりの数が生息していると考えた方がいいでしょう。
なお、ゴキブリは「不快害虫」ですが、病原菌を運んだり、電気系統をショートさせたりすることもあるため、①~③のすべてに該当します。
◆コバエ
コバエは小型のハエの総称で、ショウジョウバエやチョウバエなど様々な種類が存在します。
ショウジョウバエだけでも日本に260種類も存在しているほどです。
果物や肉類のほか、植物をエサにしています。
病原菌を運んだりすることはありませんが、食品に産卵してしまうことがあり、衛生面で好ましくないと言えるでしょう。
多くは生ゴミのあるキッチンに生息していますが、チョウバエのように水がある場所を好む種類もおり、トイレや排水口付近に住み着くことがあります。
◆シミ(紙魚)
シミという名前は、本などの紙類を好み、魚が泳ぐような動きをすることから付けられました。
体長は1cmほどで細長く、銀白色。
長い触覚と3本の尾毛があり、くねくねしながら素早く動き、気持ち悪いと言われることが多い虫です。
名前はあまり知られていないものの、湿度が高く暗い場所を好むことから意外と身近な虫でもあります。
紙だけでなく衣類やタペストリーなどに穴をあけたりすることもあります。
◆アオバアリガタハネカクシ(ヤケドムシ)
アオバアリガタハネカクシは体長7mmほどの細長い虫です。
頭が黒く、胸と腹は黒とオレンジ色でとても分かりやすい姿をしています。
光に集まる習性があり、また雑食性で他の害虫や腐敗した植物などを好みます。
このアオバアリガタハネカクシは成虫だけでなく卵の時から体液に「ペデリン」と呼ばれる有害物質が混じっており、触れてしまうと赤く腫れあがってしまうことがあります。
ヤケドムシと呼ばれるのはそのためです。
見つけたら絶対に触れないように注意してください。
◆アシダカグモ
アシダカグモは巣を作らず単独で行動し、ゴキブリなどの害虫を捕食する益虫です。
ただ、身体は成虫で2~3cmですが、足が長く、壁などを這っている状態では10~15cmもあります。
そのため、見た目が気持ち悪いと言われることで不快害虫とされています。
夜行性のため、昼間活動することはほとんどありません。
メスは子グモの入った袋(卵嚢)や子グモを体に付けたまま移動する特性があり、この状態で叩いたりすると子グモが一気に散らばることになります。
この様子が「蜘蛛の子を散らす」という言葉の語源となりました。
余談ですが、クモは昆虫ではなくクモ形綱に属する動物に分類されます。
◆ゲジ(ゲジゲジ)
ゲジはムカデの一種で、頭と体節と呼ばれるパーツが連なった体に細く長い脚が15対30本あるのが特徴です。
体長は2~3cmほどですが、足の部分を含めると10cm近くなる種類も存在します。
普段は屋外に生息していますが、暖かい季節には住宅に住み着くことが少なくありません。
ゲジは噛みつくことがありますが、痛みはあっても毒がないのがムカデと異なります。
主に小型の節足動物(昆虫やクモなど)を捕食する益虫ですが、見た目がグロテスクなため不快害虫に分類されています。
②衛生害虫
ここではゴミ屋敷に出やすい衛生害虫の種類と特徴について説明します。
◆ハエ
家の中で見かけるものはほとんどがイエバエです。
イエバエは人が生活しているところにだけ生息するという特徴があります。
一度に50~150個の卵を産み、成虫になるまで2週間ほどしかかからないことから、爆発的に増えやすい虫です。
ハエは腐敗したものや排泄物を好むため、寄生虫や感染症を運ぶことでも知られています。
O-157もイエバエによって広がったことが分かっています。
◆ダニ
ダニは昆虫ではなく、クモやサソリの仲間で体が非常に小さいのが特徴です。
ダニの種類は非常に多いですが、人に害を与えるものは全体としてはごくわずかしかいません。
しかし、衛生面や農業での有害な生物として注意しなければならない害虫です。
マダニ類とイエダニ類は、場合によって人間の血液を吸うことがあります。
この時、ダニの唾液によってアレルギー症状が出たり、傷口が化膿したりすることも珍しくありません。
場合によっては重篤な感染症を引き起こすこともあるので注意が必要です。
他にも、ハウスダストに紛れて生息している種もおり、フンや死骸などが皮膚炎や気管支炎を引き起こすこともあります。
◆蚊
蚊は吸血動物であり、ヒトなどから血液を吸うことで知られています。
蚊の唾液には、人体にアレルギー反応を引き起こす成分が含まれており、吸血後に痒みや腫れを生じることがあります。
吸血するのは産卵するメスのみで、オスは血を吸うことはありません。
気温が15度以上になると活動しはじめ、25~30度程度の時が最も活発になります。
反対に気温が低くなると活動が停止します。
日本には約100種類の蚊が存在し、一部の種は病気を媒介します。
日本では日本脳炎とデング熱が有名で、ペットに関してはフィラリアが挙げられます。
③経済害虫
ここではゴミ屋敷に出やすい経済害虫の種類と特徴について説明します。
経済害虫には、食品・農作物や家畜・家屋など被害を与えるものによって分類されています。
◆カツオブシムシ
ゴミ屋敷などでよく見かけるカツオブシムシは「ヒメカツオブシムシ」や「ヒメマルカツオブシムシ」で、繊維質のものを食害する害虫として知られています。
クローゼットや衣装ケースに防虫剤を入れて防いでいるのは、このカツオブシムシだと言っていいでしょう。
なお、成虫は花の蜜などを吸って生きるため、革や衣類などに穴をあけるのは幼虫だけです。
ヒメマルカツオブシムシの幼虫は体長が約4~5mmで短い毛でおおわれた毛虫なのに対し、ヒメカツオブシムシの幼虫は毛がなく、体長が約7~10mm程度の細長いイモムシのような形をしています。
外に干した洗濯物などと一緒に家の中に紛れ込んでしまい、繁殖することが多いようです。
ヒメマルカツオブシムシは300日ほど幼虫の姿で過ごすことから、きちんとした対策が必要です。
◆チャタテムシ
チャタテムシはカビや衣類のほか、生米や乾麺・チーズなどを食べる害虫です。
チャタテムシには翅(はね)があるものとないものの両方が存在し、翅がないものは体長が1~2mm、あるものは約3~7mmほどの大きさをしています。
高温で湿度の高い場所を好み、涼しく乾燥した場所を嫌う性質があります。
家の中では畳や壁・本棚やキッチンの戸棚の中などに生息していることが多く、特に段ボールの隙間などは絶好の住処となりやすいので注意が必要です。
粉状になった死骸は舞いやすく、吸い込むとアレルギーの原因となることも。
また、チャタテムシを捕食するツメダニが増えてしまうこともあるので大量発生しないように注意しましょう。
害虫を放置するとどうなるの?
それぞれの虫について説明をしてきましたが、害虫を放置することは非常に危険です。
ここで改めて、害虫がいることで起きる問題をまとめました。
衛生状態が悪化し、アレルギーなどの健康被害を招く
害虫の中でも特に小さなものは、死骸が砕けて宙に舞うことが多くなります。
これを吸い込むことで、アレルギーや気管支炎などにかかるリスクが高くなってしまいます。
また、虫自体が人間を刺したり咬んだりして、痛みやかゆみなどを引き起こします。
場合によっては跡が残るほどひどくなる場合もあるということを覚えておきましょう。
感染症にかかる可能性が高くなる
虫が媒介する病気には、命にかかわるものも少なくありません。
例えば、仕事が忙しく疲れ切ってしまってゴミ屋敷になってしまった場合などは、体力や免疫力が低下していることも考えられます。
O-157などではけいれんや意識障害などが起きることもあるので、軽く考えるのは危険です。
生活の質が低下する
虫が飛び回っている音が聞こえてくると、気になって眠れないという人は少なくないのではないでしょうか。
ゆっくり眠ることができないと、疲れがたまって仕事などでミスを繰り返してしまうといったことも考えられます。
また、衣類やシーツ、食品などに虫が這いまわっている姿を想像して、家にいるのが嫌になるかもしれません。
ゴミが散乱していることで気が滅入るだけでなく、虫にまで悩まされることになれば、居心地がいいはずの家でゆっくり過ごすことができなくなり、生活の質が著しく低下する可能性が高くなります。
ほかの害虫を引き寄せる原因となる
害虫の中には、他の害虫のエサとなるものも少なくありません。
小さな害虫が発生することで、その害虫を捕食する別の害虫が集まってくる可能性が高くなります。
捕食する側の害虫はそれなりに大きいものが多く、一匹でも存在感があります。
そのような害虫がどこから出てくるか分からない…という中で暮らすのはストレスになる場合が多いのではないでしょうか。
ゴミ屋敷の虫を駆除する方法
ここでは実際にゴミ屋敷の虫を駆除する方法について説明します。
害虫駆除剤を使用する
ゴミ屋敷の虫を駆除するには、片付けを行う前に燻煙(くんえん)式の害虫駆除剤(バルサンなど)を使用するのがおすすめです。
これである程度の虫は駆除できます。
ただし、ゴミが積み重なっている奥の部分までは薬が届かないことも多いので、スプレータイプなどの駆除剤を併用しましょう。
クローゼットなどの防虫剤は基本的には虫を防ぐものです。場合によっては虫が弱って死んでしまうこともありますがあまり期待はできません。
衣類に穴が開いているのに気付いた場合は、クローゼットやケースを開けた状態で燻煙式の駆除剤を使用しましょう。
部屋の環境を整える
ゴミ屋敷の虫を駆除するには、ゴミの管理と処分を行い、虫が住み着きにくい環境を整えることが大切です。
とにかくゴミの処分が最優先となりますので、ため込んだゴミや古くなった食材や乾物はすぐに処分しましょう。
また、特に段ボールは害虫の住処になりやすいため、部屋にある場合は速やかに捨てるようにしてください。
虫の侵入を防ぐために、洗濯物を夜まで干しっぱなしにするのは止めましょう。
夜行性の虫が卵を産み付けたりする可能性が高くなるからです。
ベランダに植物などを置いている場合も、落ち葉などが虫の住処となりやすいためきちんと掃除を行ってください。
部屋の埃をこまめに掃除し、定期的な換気をすることは虫の侵入と増殖を防ぎます。
人が暮らしやすい環境が、虫にとっては住みにくい場所であることを覚えておきましょう。
害虫駆除・ハウスクリーニングを依頼する
害虫がある程度繁殖してしまっている場合、自分で駆除するのは難しくなります。
その場合は専門の害虫駆除やハウスクリーニングの業者に依頼するのが賢明です。
虫が大量発生しているのであれば、悪臭もひどく、害獣がいる可能性も高いからです。
ゴミ屋敷に虫が出ている時は自分で片付けるのは難しいと考えましょう。
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まとめ:ゴミ屋敷の虫を放置するのはとっても危険!
ゴミ屋敷の害虫は百害あって一利なしです。
虫がいるだけで、健康を害したり不快な思いをしたりすることになります。
また、マンションやアパートなどの集合住宅の場合、ゴキブリは部屋の隙間やベランダから隣接する部屋にも出没することが良くあります。
「きれいにしているのにゴキブリが出る」とまわりから苦情が出ることも十分考えられ、部屋の退去を命じられる可能性も出てくるかもしれません。
ゴミ屋敷に虫が出るようになったら、なるべく早く片付けと駆除を行うようにしてください。
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