断捨離はヨガの思想から成り立っていることをご存じでしょうか？
断捨離の作業を通して自分の執着を手放すということは、自分自身を見つめて変わることができるということでもあるのです。

今回は断捨離が苦手な人にオススメしたい、自分軸を持つことの重要性と、心と物の関係について解説していきます。

断捨離にある２つのふるい

断捨離には２つのふるいがあります。
１つは物、2つ目が自分軸と重要軸という基準によるものです。

断捨離はヨガの思想における断行・捨行・離行の３つから成り立っています。執着を断ち、捨てて手放すことは、物を手放すことと感情を手放すことに共通しているのです。なぜ物と自分軸と重要軸が、断捨離で重要なふるいの要素になるのかを見ていきます。

断捨離のふるい①物

人の分かりやすい執着の対象として、物が挙げられます。自分と物の間に特別な思い出があると「物が捨てられない…」と感じることは多いのではないでしょうか。物の要不要を判断する裏には、自分の暮らしや価値観を満たしてくれるのか、ということが根底にあります。その暮らしと価値観の基準を作っているのは、自分自身になります。

物の断捨離をする作業が億劫だったり疲れてしまう原因は、自分の中にある自分軸が確立していないからこそつまずいてしまうケースが多いのです。

断捨離のふるい②重要軸と自分軸

物の断捨離で必要になる自分軸。自分軸とは『他人の考えや気持ちを優先するのではなく「自分がどうしたいか」の基準を持って行動する』ことを示しています。重要軸は自分軸に対して重要度が高いか、低いかを見ていく軸のことです。

ライフスタイルに合わせて、都度自分軸に対して重要であるか否かを判断する作業こそが物の断捨離の背景にあります。自分軸において重要度の低い物を手放すこと。物に限らず感情や対人関係などの悩みも、同じように振り分けることができます。断捨離がヨガの思想に基づいていることを実感できるでしょう。

使う本人が楽しく使える物を選ぶこと

断捨離を通しての理想は何かといえば、物を使う本人が心地よく使える物を選び取ることです。ここで重要な３つの考え方があります。

1.物を通して多角的に自分を見る
2.物と自分との関係について思考する
3.物と自分との時間経過を見て行く

物と自分軸・重要軸がもとになっているこの３つの考え方をもって断捨離をすれば、自分にとって最適な物を選び取ることができます。この３つの考え方の１つでも意識のズレを感じるようなら、対象となる物は今の自分に必要ないといえるでしょう。

自分軸の考え方と物の関係

自分軸と物の関係は簡単に言ってしまえば、自分が好きな物を選び使っているかということです。

身近な例で挙げると、ブランド品に対して価値を感じるか感じないかという点があります。自分が好きなブランドがある場合、そのブランドの物は好感が強いはずです。対して興味のないブランドや、ブランド自体に興味が持てない人にとっては、ブランドの物は価値がないということになります。

「ブランド物が好き」ということが自分の価値観にあたり、その行動が「ブランド品を購入する」ということです。ブランドに興味はないけれど、「特定の物だけはこのブランドを使いたい」といって物を選ぶのも同じことを指しています。

他人の感覚から自分の感覚を優先していくこと

よくある事例が、ご家族が使っていた物やその価値観を自分の価値観と思い込んで過ごしている方が多いということです。両親や親族と暮らす中で、物に囲まれ暮らすことが当たり前にあった方は、物に囲まれた暮らしをしていることがあります。そのことに違和感を感じないのは当然のことなのです。

人は変化を受け入れにくい生き物で、恒常性という一定に現状を保つことが機能が備わっています。変化とは恐ろしく、安定・一定した状況が安心できるからこそ、断捨離で環境を変えることにも抵抗が生まれると言えるでしょう。

今と生きる自分でいる

今を生きる自分でいることは、物に限らず対人関係でも同じことが言えます。このときに多い人の特徴として、現実から目を背ける逃避型があります。ほかには言葉通りの意味である過去執着型や未来不安型といった３つのタイプがあるのです。自分がどのようなタイプの特徴があるかを知り、自分の弱点を知ること。自分を取り戻すことで物と感情を手放す断捨離ができるようになりますよ。

今を生きる自分の軸が常に安定していれば、断捨離はとってもハードルの低い物になります。というのも、物を手放す基準が自分の中で明確になるからです。

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