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2023.2.23

おしゃれな家ばかりな印象があるけれど…海外にもゴミ屋敷って存在するの?

海外の住宅といえば、絵や小物をきれいに飾ったり家具を統一したりして、とてもおしゃれな印象がありますよね?特に日本では北欧系のシンプルでどこか暖かな部屋を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
就業時間が厳しく制限されて家族と過ごすことが多い欧米では、家を心地よくする工夫をして暮らしている人が多いようです。ならばゴミ屋敷なんてないんじゃないの?と思ってしまいますが実際はどうなのでしょうか。

海外にもゴミ屋敷は存在する!

海外にはゴミ屋敷なんてないと思っている人は多いようですが、そんなことはありません。海外(欧米)にも間違いなくゴミ屋敷は存在します。

捨てられない病「ホーディング」

「一般的に価値がないような物を大量に家にため込んで処分できない症状」をホーディング(hoarding)と呼んでいます。ホーディングの症状を持つ人をホーダー(hoarder)といいます。このホーディングは強迫性障害などの心の病によるものとされて、1990年頃から問題の解決に動き出しました。

ただし、特に病気でなくても物をため込む人は少なからずいます。例えば「ストックがないと安心できない」「物に対する愛着が強くて物が捨てられない」といったことは多くの人が経験しているのではないでしょうか。そのため、現在では様々な方向から研究が行われています。

ゴミ屋敷を作り出すのは強迫的ホーディング

ホーディングには程度があり、いわゆるゴミ屋敷状態になってしまうのは「強迫的ホーディング」という症状です。以下の3つの状態に当てはまると強迫的ホーディングの可能性が高いと言われています。

  • ほとんど価値がないか全く価値がない物を大量に集めて所有し、捨てることができない。
  • 部屋が散らかりすぎて、部屋本来の使い方ができない。
  • ホーディングによって苦痛を感じたり、機能不全が起きたりしている。

背景は違ってもゴミ屋敷であることは同じ

日本のゴミ屋敷は必ずしも物を集めた結果ではありません。うつ病などで掃除ができなかったり、ゴミを捨てるのが面倒だったりすることでゴミ屋敷になってしまうことも少なくないからです。しかし、身動きが取れないほどのゴミが家に放置されていることに変わりはないので、ホーディングによるものもゴミ屋敷と言えるでしょう。

もしかしたら、日本のゴミ屋敷の中にもホーディングによるものが多数含まれている可能性もあるかもしれません

最も有名な強迫的ホーディングのゴミ屋敷

強迫的ホーディングというと、必ずと言っていいほど取り上げられる例があります。ここではその事例を簡単にご紹介しましょう。

コリヤー兄弟(Collyer brothers)

強迫的ホーディングの事例として挙げられるのが、アメリカのマンハッタンで起きたコリヤー兄弟の例です。兄は法律家・弟は技師兼ピアニストとして活躍していたものの、両親の離婚などいくつかの理由により1909年ごろから家に引きこもるようになったそうです。

門を閉じ、扉や窓に鉄格子などを取り付け、侵入者が入ってこられないように罠も仕掛けました。その後さまざまな物を収集するようになっていきます。電気や水道も止まったその生活は40年近く続きました

ため込んだゴミはなんと120トン!

1947年に警察に通報があり、二人の死亡が確認されました。検死により、兄は餓死、弟は侵入者対策の落とし穴に転落して死亡したことが判明します。

二人の遺体を発見するのに10人以上の警察官が動員されました。大量の荷物も運び出されましたが、その量はなんと120トン!なんと本が数千冊、グランドピアノが14台、自動車が3台。それ以外に大量の衣類やおもちゃ、有刺鉄線などがあったそうです。グランドピアノが14台も置ける広さを考えると、二人の家がどれほど広かったのかが分かります。

ちなみに、日本の3LDKの家でゴミの量は平均1.6トン程度だそうですから、片付ける方々も大変だったに違いありません。二人の家の跡地は現在公園になっているそうです。

海外のゴミ屋敷・ホーディングに関する番組・書籍

最後に、「ホーディングやホーダーについてもっと知りたい」という人におすすめの動画と書籍をご紹介します。

捨てられない人たちにスポットを当てた番組「Hoarders」

アメリカでは「Hoarders(ホーダー達)」という番組が2009年より放送され、現在は13シーズンが放送されています。この番組は、セラピスト・心理学者・精神科医の他、清掃業者や家族・友人などと一緒に問題を解決していくドキュメンタリー番組です。

YouTubeや動画配信サービス「JustWatch」などで観ることができますので、興味のある方は検索してみてください。

ホーダーに関するおすすめ書籍

「ホーダー 捨てられない・片づけられない病」はホーダーの研究を行っている専門家が、ホーダーの事例や家族がホーダーだった場合の影響、子供のホーディングなどについて取り上げた本です。

著者のフロストは国際 OCD(強迫性障害) 財団の科学諮問委員会のメンバーであり、ホーディングや完璧主義についての書籍を多数執筆しています。もうひとりの著者のスティケティーも強迫性ホーディングと治療の専門家であり、フロスト共に精神医療従事者に向けたホーディング対応マニュアルを作成しました。

専門書に近いので読むのはなかなか大変ですが、多くの書評で高評価を受けています

日本のゴミ屋敷は専門業者に依頼しよう

もし、「物がたくさんないと安心できない」「いつか使うかもしれないからとため込んでしまう」といった思考から、家の中が物であふれている人は少なくないのではないでしょうか。うつ病などとはまた違う病気によって引き起こされている可能性があることを知り、必要ならば専門家に相談してみてください。

そして、ゴミ屋敷と化した部屋の清掃は専門業者に依頼するのがおすすめです。コリヤー兄弟ほどでなくても、自分で片付けられるレベルは超えていると考えられるからです。

お片付け24時は、ゴミ屋敷の片付けや清掃から不用品の回収、さらにハウスクリーニングまですべて一度に依頼できます。24時間・365日ご依頼を受け付けておりますので、最短でその日のうちにご自宅にお伺いすることが可能です。

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